テザーは、ROV と船上をつなぐケーブルです。機体を引き戻す綱であり、通信線でもあります。
Blue Robotics の Fathom テザーには、ツイストペアが4対の標準タイプと、1対のスリムタイプがあります。太さも取り回しもかなり違うので、用途に合わせて選びます。
どちらも被覆は発泡ポリウレタンで、淡水ではほぼ中性浮力です(海水ではわずかに浮きます)。機体を引き下ろす向きに力がかからないので、ROV の姿勢を乱しにくいのが特徴です。

標準(4対)とスリム(1対)の比較
| 項目 | Fathom ROV テザー 標準(4対) | Fathom スリムテザー(1対) |
|---|---|---|
| ツイストペア | 4対(Cat5 相当) | 1対 |
| 外径 | 7.6 mm | 4.0 mm |
| 重量 | 0.043 kg/m | 0.012 kg/m |
| 被覆 | 発泡ポリウレタン | 発泡ポリウレタン |
| 浮力 | 淡水で中性、海水でわずかにプラス | 淡水で中性、海水でわずかにプラス |
| 線材 | 26 AWG | 26 AWG |
| 常用張力 | 35 kgf | 35 kgf |
| 破断張力 | 155 kgf | 155 kgf |
| 最小曲げ直径(使用時) | 75 mm | 25 mm |
| DC抵抗(20℃) | 0.127 Ω/m | 0.146 Ω/m |
| 定格電圧 | 300 VDC | 300 VDC |
| 適合ペネトレーター | M10 7.5mm 高圧縮HC | M06 4.5mm 高圧縮HC / M10 4.5mm 高圧縮HC |
| 商品ページ | 切り売り/コネクター付き | 切り売り/コネクター付き |
張力はどちらも 35 kgf で同じです。細いから弱い、ということはありません。違うのは DC抵抗で、スリムのほうがわずかに大きくなります。長い距離で電力を送る用途では、標準タイプが有利です。
どちらを選ぶか
- BlueROV2 をそのまま使う、またはイーサネットをフルに使いたいなら、標準(4対)です。
- Fathom-X 1本で通信が足りる、または機体が小さいなら、スリム(1対)です。
- 流れが強い場所で使うなら、スリム(1対)です。外径が約半分なので、テザーが流れに引かれる力が小さくなります。
- 小さなスプールに巻きたいなら、スリム(1対)です。曲げ直径は 25 mm まで許容します。
- 長い距離で電力も送るなら、標準(4対)です。
切り売りと、コネクター付きの完成品
テザーは 1 m 単位の切り売りと、両端を処理したコネクター付きの完成品の2通りで扱っています。
| 商品 | 中身 |
|---|---|
| Fathom ROV テザー(メートル単位) | 1 m 単位の切り売り。1対と4対を選べます |
| Fathom ROV テザー(ROV仕様) | 長さ指定の完成品。25、50、100、150、200 m から選べます |
| Fathom スプール | 巻き取り用。スリップリング内蔵で、回しながら最大8本を接続できます(IP67) |
スプールは標準が 150 m、ラージが 300 m まで収容できます。巻いたまま通信できるので、繰り出しながらの運用が楽になります。

テザーを自分で処理する場合
ケーブルジャケットストリッパーとWetLink ケーブルスプライスキット、それに上の表の適合ペネトレーターが要ります。発泡被覆はやわらかいため、ペネトレーターは強く締める側(HC)が指定されています。
参考仕様はメーカー(Blue Robotics)の公表値をもとに、当店で日本語に整理しました。価格・在庫は各商品ページ(ショップ)でご確認ください。

